DVは法的に言えば「婚姻を継続しがたい重大な事由」に含まれるれっきとした離婚理由になりますが、中にはDVの被害者であっても「それでもやっぱり彼(彼女)が好きで別れたくない」「子供のことや社会的にあるいは経済的に言って、別れるのは得策でない」というケースもあるでしょう。
離婚を望まないのであれば、他にできる解決策は相手にDVを辞めさせることであり、それができれば確かに一番良い解決策と言えますね。
dv夫と離婚したくない
DVを辞めさせられるかどうかは、多分にその原因と、加害者である本人も、改めたいと思っているかどうかにかかっています。
例えばDVの原因がアルコール依存症で、お酒を飲むと暴力的になる人や、社会生活でのストレスを、うまく発散できず家庭内でDVという形で発散してしまう人の中には、我に返ったときに配偶者に「申し訳ないことをした」と感じ、この悪癖を改めたいと感じている人もいます。
しかし一方で「DVは悪いこと」というごく一般的な良識が欠落しており、全く罪の意識も良心の呵責もない人、あるいは認知症や統合失調症などの精神疾患から、攻撃的になる人の場合、本人に「治したい」という意識がないためこれをカウンセリングや精神療法などで、改善させることは非常に難しいと言わざるを得ません。
本人に改善の意思がある場合、カウンセリングや、精神科での治療によって、攻撃性が沈静化する可能性があります。
DVがアルコール・薬物依存症によるものであれば、まずはこれらの疾患を治療することから始まるでしょう。
ストレスによるものであれば、健全な方法でストレスを発散させる仕方を学んだり、ストレスの原因となっている環境を変えるために、引っ越しや転職を提案されたりするかもしれません。
また精神疾患が原因であれば、本人にその気はなくても病気なのですから、半強制的にその疾患の治療を受けさせれば症状が落ち着くでしょう。
しかし残念ながら、基本的な面で良識が、欠如しており何ら良心の呵責を感じないタイプであれば、「それでも改善の余地はある」と信じて耐え続けるのは得策ではありません。
このような場合は、是非第三者の助けを求めて行動を起こしてください。